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全部が終わって今振り返っている。リアルタイムにはなかなかそう容易くは、書く時間が取れず、非常に掴んでいた覚醒を書き記したくてしょうがなかったが・・・。
今回の作品上演初日の前日、私は臨月の身重でまさに陣痛を待とうとしている、妊婦の出産気分であった。その出産を邪魔する者は絶対に許さない!という確固とした信念のようなものだ。 自分が25年前の本当に出産したときには全くなかった感情なので、『ファン・ウンド潜伏記』という作品を生み出す確信は、絶対にこの作品を世に生み出す為の阻害要員は取り除く、という強い意志がなければ、あ、という間にお腹の胎児は流されてしまうという断固とした防衛本能のようなものが私の中にもあったことを新たに見付け、驚いていた。 公演初日は兎に角必死。家路に着くのに、警察沙汰になろうとも、何が起ろうとも動じて入られないほど、作品への出産にまだ必死で安堵感も何もあったもんじゃなかった。2日目もそれに似たようなもの。観客の拍手だけがその道標のようなものであった。 1/15(土)の3日目公演は、昼2時と夜7時の2回公演。 前の日に、2回公演へのコンスタントな役作りへの体調管理に付いて、役者・黒子へ良く注意を促す。5回公演は、我々にとってはきつく、一人でも倒れられると雪崩式ダメージとなる可能性は大だからだ。それだけは阻止したいこと。 この日、開演となり、ウンド役の上月が暗転の中、一人板付くのに袖幕か出て行き歩を進めた。 その時、その歩を進めるリノリュウム(ダンス様敷物)を擦る上月独特な歩きの音があるのだが、聴いていると、歩を進める音が実際に上月が板に付いた距離よりも先に延び続いている。そう思っていると、音響から流れ出すいつもの始まりのアジェンと音が、音響を通さずとても微細な音で私の耳に届き出した。 あれ、上月の足音も実際よりも続き、その先を誰かが続けている。しかも、音も早くに微細に奏でられ出し、もう始まっている。きっとこれは、ウンドが降りて来ているんだ、ここへ来たよ、と教えてくれている。と思った瞬間、普段の音量でアジェンが最初の所から、音響から流れ出した。あ、やっぱり。私がそう思ったのは間違いではない、と確信。 その後は、舞台へ出て行く役者達が疲れも見せないばかりか、益々の身体演技への入り込みよう。特にウンド役の上月は、全編出ずっぱりで、その動きも結構激しい箇所が何ヶ所かある。しかしいつものように息は荒くなっていても、トーンダウンはしていない。プロ魂というか驚異的と言うか・・・。 昼公演後に夜公演の間で、いつもの回と同じく、ホール内で記録映像を見てチェック。夜公演に備え駄目出しをやる。毎回手を抜かず上演している限り、少しでも前よりも前進あるのみで、手直しや改善は追求し現状維持では勿体ない気がするので、駄目出しをやる。すると役者やスタッフも応えてくれ、作品は不思議なことに、色あせずどんどん良くなる。 夜の4回目公演では、私の演技中に役をしている金紅珠が降りて来た、と思った。それまでの回でも演技中に私の母である金紅珠のその時の感情がふっと解るような瞬間があり発見ではあったが、それともまた違う、ここにその当時の母が私へ来た、といった感じ。 想像に反し、淡々とした日常での、それは仲睦まじさであったので驚いた!そりゃそうだわな、間に9人も子を儲けたんだから、と変に納得。 その後は、私が作品に描いた人達は、崔承喜(チェ・スンヒ)しかりその当時実在した人物ばかりであり、同時にみんな亡くなりこの世には既に存在しない人達である。その人達がみんな舞台上で蘇っている、と言えるんではなかろうか、と自然に思えた。すると、愛おしくて楽しくて、みんなの喜びが溢れるものに、助けられている! 凄い!これは、現実として観客がそれを目の当たりにしてくれている。こんな凄いことは、かつて経験したことはない。私は、イタコ降ろし的演劇をやっているのか?! というのを思いながら、楽日の1/16(日)昼2時公演 土曜日からの大寒波押し寄せで、客足が落ちるかと心配していた。しかし新制作の川越は、昨年のテント公演のときから、営業で腕を鳴らす職人肌で、これまでの態変の観客動員は初日上がりを、楽日上がりへと変えて来た凄腕。そうとは言ってもお正月明けで、世間はまだ正月気分とも言える。今回は川越だけに負わせる訳では解決しないだろう、と思っていた。そこが嬉しい期待に反する出来事で、奇跡が起こった。楽日最高の、なんと、観客数130強を更新。場内ぎっしりの観客の顔が隙間なく詰め寄せるのが、最後のプンムルが終り始めて、舞台からでも解った。 最後の楽日もアンコールが出て、サムルノリの曲でのプンムルで、観客の乗りも最高調に達し、文句なくの精華小劇場マダン風での『ファン・ウンド潜伏記』を終了。 精華小劇場のある旧精華小学校跡地がこの3月で、使用期限が切れるに伴い、その活動が出来なくなる最後の精華演劇祭となる。最後の演劇祭はまだ続き、3月一杯まで他の劇団公演が目白押しである。
by kim_manri
| 2011-01-18 20:18
| 芸術の庭
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