明日からいよいよABCホール入り。
『Over the Reinbow− 虹の彼方に』はこれまでとは、違う気分。なぜか?と考える。
態変の存続が掛かっている今回の30周年記念公演。
2年前に運営の危機を訴え、賛助会員を募って再出発を果たした。そして1年後に予想通り
バックステージの要である態変の身体表現を裏で支える黒子、公演となれば必要不可欠な
制作、が現役ではいなくなり本当の危機へと。
2年目に入った昨年は、外でのホールを借りる公演は控え、アトリエであるメタモルホールでの
2つの作品を公演した。
そして、1年経ったこの3月にいよいよ再び外のホール公演を打とうとしている。
これまでのように、作品を生み出す産みの苦しみというより、公演を成立たたすところから
サバイバルが始まっている。
既にこの世には生まれでた赤子が、大地の上に転がされ、丸裸で泣き叫んで蠢いている、といった
感じ。
そういう時にこそ、30年の威力を改めて確認させられる喜びである。
新旧、老若男女問わず、層の広いメンバーがこの時とばかり今集まってきてくれている。
黒子はこの30年の層のるつぼとして、今公演では組織されてきた。
いつどうなるか分からない現代社会にあって、これが本当の姿ではないか、とさえ思う現場である。きっと舞台上でもものすごいサバイバル=共生(ともいき)を発見する異星人たちの旅が展開されることだろう。
昨日も風呂で思いついた言葉 人がいない、人はいない
大勢に群がる中で、人を探しているのではなく、真に繋がれるための人はいないか、と探している言葉として。
今回の作品のキーワードもここにある。