3月17日(土)
熱は38℃に達している。川喜多が今の内病院に行き処置した方が良いのではとの判断。今私がかかっているのが漢方なので、漢方へ取り敢えずは行きたいと基金に頼む。北京から来ている漢方医が土曜の昼でも診察していて当方の俳優さんが通っているとの情報あり。西洋医学へ行くかどうか間際まで迷う。抗生物質を投与してもらい熱を下げれば済む事かも知れないが、それでは病巣の根治にはならない。公演間際になってもう一度扁桃腺と高熱として戻ってくる可能性も有る。そんなこんなと、これもまた病んでいる床の中で悩み多い。しかし私は西洋医学が大嫌いという本能が勝ち車に乗る時点では「漢方医に行ってください」と言っていた。
漢方医は、今出ている症状は全て心配ない、あなたの身体に必要な基本的なものを出しておきましょう、とのこと。こちらで初日から喰うわ喰うわしていた香辛料のきついインドカリーやとんがらしをもろに入れる中華料理・マレー料理を、そのような刺激の強い香辛料は食べてはいけませんとの漢方医からの注意を受ける。
そのような診断を受けるとやはりなんだか気持ちも落ち着いてくるから不思議なもんだ。一番大事な時期にこの熱がやって来たらどうしようとか、病気の時は不安に駆られるもの。その時に一定信頼できる医者を選び何だか納得するというのはものすごく必要なことなのだと、旅先での公演を控えたコツである。