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,,~目座視93~"
秋の良い季節となりました。皆様はお変わりありませんか? 『ファン・ウンド潜伏記』公演、思わぬいろんな角度での好評を得られることができ、 本当やって良かったと思わせて頂いております。 まだまだ、言葉にするには、時間と再演という場が必要に思います。 以下、その一端を文章にしてみました。読んで頂ければ有り難く存じます。 今回の音が担当のパギよりの紹介で、オーストラリア人のヒュー・デ・フェランティさんという方が、 公演終了後に来日して、母金紅珠に付いて私にフィールドワークしたいとのことで、10/10事務所へ訪ねて来られた。 いろいろと取材を受けた後に、ヒューさんの8才になる息子さんが居て、学習障害を伴う重度の寝た切りの障害児とお伺いする。態変の活動へも実は関心を持たれていて、オーストラリア公演の予定とかは? と聞かれたりとか余談話に入っていた。 するとヒューさん、金紅珠の名前をネットで調べていたら、昔の公演チラシがネット販売されていたのを、見付けたとのこと。 後日、詳しくアクセス先を教えて頂く。 驚き! ネット上で金紅珠の名前が載って販売さていた物を、さっそく購入手続きを取り10/13には私の手元に届けられた、という出来事があった。 昔の、薄くてひらひらしているざら紙の表刷りのみ、が一枚物と半分物の2枚セットになっている。 一枚物の方に、確かに金紅珠の公演知らせ。 漢字と韓国語しか書かれていなく、それも舞台上での母と認められる小さな写真が2つと 大きくやぶにらみの母の顔写真が1つ、掲載された如何にも古典ものといったチラシ。 もう一つの半チラシは、日本語で書かれていて、複数の女人がポーズを取って笑顔でのチラシ。 とうとう見付けたのだ! 母の日本での活躍はこれまで、記録として文字や舞台写真でのものは、皆無に等しかったのだ。 凄いものが見付かった。 それも保存状態がとても良くて、戦前のものとしてこの手のものが出たのは、その古書でも初めてということである。 何と奇遇なことか。 『ファン・ウンド潜伏記』は、 金紅珠の足跡を世に出すよう、私が書いた本「生きることのはじまり」の中で、物書きへ呼掛けるという形を取ったことに 自分にやらせて欲しいと名乗りを上げたのが、ルポライターの加藤薫さん。本にまとめる為に取材を、ここ8年ぐらい続けられている。 加藤さんのあまりにも進まない本執筆へ、私が業を煮やし取材旅行へ同行すると決め、金紅珠の足跡を辿る旅を07年にした。 その時期に丁度、加藤さんから相談を受けていた水野さんという学者の方がいて、朝鮮総督府の名前の裁判判決文などを、インターネットから探し出していた。 出るわ出るわの、残された遺児達の誰もが知らなかった、黄熊度(ファン・ウンド)の軌跡を私も同行の韓国での固城で、我々親族がアジェとお呼びする黄熊度を固城で知る長老へお見せした。 アジェは眼に涙浮かべ、その書類を掴んで感嘆し「これを探していたんだよ、これまで。この資料を見付け自分が資料を作成すれば、きっと国は何とかなる。それをやるまで、自分は死ぬに死ねない。」とはっきりと、感激に震えながら仰っていた。しかし私はそのときアジェが何のことを言っているのか、さっぱり解らなかったのである。 その後にアジェの申請によって国が調査を行い、黄熊度の祖国独立に寄与したとする韓国政府による、いわば過去の歴史の清算という韓国国民の長年の悲願が、今回の名誉回復としての勲章になった。 金紅珠の歴史を追う中で、洗いだされた黄熊度の歩んで来た軌跡。しかしそれだけでは今回、私が作品化するのには動機付けとしては弱かったといえる。 やはり、韓国からの名誉回復の勲章という事態が無ければ、日本の地で在日コリアン二世としての私の驚きはここまでではなかっただろうし、この作品という形にする原動力とまでにはいかなかったであろう。 黄熊度は、金紅珠という一流の芸術家の仕事とウンド自身の死後の、紅珠の生き方によって私という存在が生まれ、その私が世に一石も二石も投じ続けるという扉を叩き続ける役割としてあり、ウンドは自らの足跡をも確実に後世に残すことになった、ということになるのであろう。 そして金紅珠の芸術の実際もまた、黄熊度が『ファン・ウンド潜伏記』によって再びこの世に息を吹き返したことで、 尚明らかになることが必然としてあるのだろう、と考え深く受け取ったチラシなのである。
by kim_manri
| 2009-10-19 13:30
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