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名所旧蹟なんて全く知らないおまけに言葉もろくに出来ない、我々を乗せた運ちゃん、ドライブにもネタが尽きしかし貪欲に「どこかに連れて行けー」と期待している我々お客に、途方にくれながら半ばやけくそ気味なその運ちゃんは仏教徒。えいっ、とばかりに仏閣巡りを思い立った様子で、走らせる車。
始めの所は、絶景が眺められる、お堂のような所。境内に車は入って運ちゃん、「下りるか?」と聞く。しかし、我々の誰も、「降りナーイ」と首を振る。すると、ナンと、車を運転し進入禁止を無視して、人が歩く横をお堂の回りを車に乗ったまま回らせてくれた。 確かに絶景、だが車で運ばれながら、は何となくありがたみも薄れるというもの、と贅沢噛ましを思いながらそこから出て、もう街に帰ってお昼でもしないと腹へってきたな、と日本語で話していると、聞き取れたか運ちゃん、「もう一ヶ所、今度はとても特別な、お寺の場所へ案内するよ」。我々一行、半信半疑であきらめ気分に「うん、うん、行こう行こう」。 えらく山の上の人里離れた、良い風景へと。 突然、山肌の岩を見ながら車は頂上へと上がり、その開けた一体は白い石が敷き詰められいかにも人工的なまだ新しいお寺の前で、車は我々を運び落ち着いた。ここでは車から下りて私は車イスに乗ることにした。 お寺の後ろには、岩肌が絶壁状にそびえていて、陸橋のような鉄の橋が岩盤を結び階段で昇れるようにしている。そこを上がって行った連れ合いがいうには、ここはお寺の皮を着た朝鮮の土着信仰を祀る場所だ、という。その橋の到着点の洞穴のような所には、朝鮮古来の土着信仰の象徴である、長い髭の仙人の像が竜を従えて祀られていた、とのこと。私は未だその土着信仰の仙人の像はテレビで観たぐらいで、見たことがなくそう言うものがあるということさえ最近の、韓国テンビ流行の時代劇で知った。 手が届きそうな眼前にそびえる貴重な風景としての岩肌。そこにはしごのように掛かる、鉄の橋階段。どう見ても、おんぶでも絶対に無理。昇れず、さすがにこのときばかりは、その仙人像の実物を見れず口惜しく思った。 目を落とすと岩肌に枯れているが、水量があれば滝が流れるのだろうと思われる滝までがある。小さな渓谷の枯れ山水画を思わせる小宇宙さながらだと思いながら、その滝あとの筋が見える所を眺めていると、滝の中に赤い小さな可憐な小花がたった一つ、ぽつんと咲いている。一瞬目を疑った。嘘のような出来過ぎの景色が、今自分の前にまるで用意されているかの様に、広がっている世界がありそこに自分がいるとは。 そう思うと同時に、私はその花が舞っているように感じ、自分が花と一緒に既に踊っていると思った。動かず、じっと、宙に舞い踊っている踊りを。 不思議な錯覚のこの体験のときに私は、今年の5月の茨城「マハラバ伝説」公演後に訪れた、筑紫山嶺の閑居山願成寺跡を訪れたところに繋がっているようなデジャビュだと思った。 (写真:左/下新しいお寺の上に、土着信仰の洞穴がある。そこまで行く鉄の橋。右/岩盤の風景と小さな車イスに乗る金)
by kim_manri
| 2009-12-29 22:02
| 社会の庭
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