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空港内の手続き終わってゲートを出ると19時30分。
3月末のソウルは少しは春か、と思いきや2月の渡韓7とあまり変わらず寒いので、 内心ショック。 明日の黒子稽古に備え日本からメンバー全員揃ってのミーティングが必要。 夜到着なのでその時間の捻出を考えないと、ミーティングだけで夜中じゅう掛けてしまい、寝る時間が下手をするとなくなる。それほど外国での食事は最初が大変。場所探して注文するだけで、クタクタになるし食べ損なうといったいつぞやの教訓が私にはしっかり生きている。 空港内で晩ご飯はすませようとさっさか目星つけてた所へ。携帯のレンタル手続きのスタッフを残し、3階へとエレベータで上がり探す「韓食堂」へと。 食堂、と庶民的な名前だが、れっきとした韓式食レストランだ。確か7・10月の渡韓のときに、帰り飛行機に乗る前の時間で立寄って食事した所。金浦空港は、結婚式にも使えるらしく、そのときにこの3階レストランの窓側の席を取っていると、とい面に面した長いエスカレーターから色とりどりのチマ・チョゴリ姿の女性達が1階へ降りて行く風景に出くわした。1階の広いロビーを降りた沢山の女性達が、民族衣装に身を包み闊歩するのに、ひらひらとチマや胸のリボンが舞いウキウキする様に見惚れていた。歩くほどに、誇り高く楽しくこんなに心と共にある民俗衣装が舞う様は、そういえば韓流時代劇でテレビで観ているが、誇張ではなく本当のものなんだ、と。 それは、いきなり蝶があちらこちらから舞い出したような牡丹の大輪が咲き出したかのような、幻想的なシーンに出くわし、余りの見事さに自分の国の民族衣装の素晴らしさを改めて知らされる幻視境だった。 そこへ白いウエディング姿の花嫁が新郎(こういうときの新郎は殆ど視界には入ってこないのだ)と共に、長いエスカレーターを降りて来るのが見え、ことの自体はそこへ集約される予定調和である。普段私は、自分も結婚式は挙げたが、儀式的なものは嫌いな方だが初めて、結婚式もこんな発見が伴うのなら悪いものではないなぁー、と思ったのを思い出した。そしてこうして金浦空港を使うたびに、その時の幻視境が蘇るのだから、空港を式場に解放するのは中々いい案かも知れない。 そしてその時に食べた、メンテクッ(メンテ、は日本の棒鱈のような、干した鱈を割いたもの。韓国家庭にはなくてはならない、日常常備備品食材。クッ、でそれのスープということ)は、一般の食堂では置いてない渋い定食だ。唐辛子は入らないあっさり系スープで、辛いもので疲れた胃にとても助かった。 同じ所の同じメニューのメンテクッを注文し、この1年間の度重なる渡韓での辛い食事で胃がぼろぼろになっているのを、韓国公演13日間のツアーが始まる最初の食事に選び、ソフトな食事で助走を付けることにする。他のメンバーは辛いチゲで気合いを入れている。 もう20時も過ぎ、空港玄関を出て屋外のタクシー乗り場へ出ると、辺りは暗く寒さも増している。荷物の為に電話で大型タクシーをインフォメーションのお姉さんに呼んでもらう。一月も経っていない2月の渡韓7で、あわや無くしかけたダウンのコートだが、奇跡的な連携で私の手元に戻って来ていたので、今回も助かって大活躍となる。
by kim_manri
| 2011-04-01 21:25
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