『ヴォイツェク Woyzeck』は、曰く因縁付きの戯曲です。
ビュヒナーにとって、この作品は未完のまま、この世を去っています。
死後かなり経ってから、屋根裏に雨露で部分解読出来ないぐらい劣化した状態で発見され、その後上演され脚光をあびることになり、その後解読も科学の進化で進んでいるという、まるで戯曲事態が葬られまいと積年を耐え忍び見付けられることを運命付けているような、不思議な作品だと言えます。
そしてこの作品に魅せられる芸術家は多く、
オペラやクラシックバレエ、台詞演劇から無言演劇までそして人形劇から映画まで、多岐にわたる方法で吸い寄せられ上演作品に扱われています。
不条理劇の先駆的戯曲として、世界中で認められています。
既にお手元にお届けした態変の今公演ダイレクトメールへも、演劇や哲学の方々から、劇団態変がこの作品を上演することへ、今か今かと待ち望んで頂いた有難い推薦文(又、ここへ転載しますね)が届けられています。
態変の身体が、言葉で表さずとも立ち上がる、人間の深い闇と光、態変でしか表現できない舞台作りが毎回の稽古で出来上がってきています。
期待に大いに応える自信作が上演へ向け、『ヴォツェック Woyzeck』のはらはらドキドキの事件性と共に、待ち構えているのです。
さて次では、この戯曲になった実際に起った事件について、記したいと思います。